ロブスターウォレットを作ったあと、パスフレーズはどこに保管していますか?
スクリーンショットを撮って、DropboxやGoogleドライブに保存している。
そういう方は、少なくないと思います。
実は、わたしも最初はそうでした。
複数のウォレットのパスフレーズをまとめてスクショし、クラウドストレージに「一覧表」としてフォルダに入れて保管していたのです。
スクショでの保管は、たしかに便利でした。
スマホからいつでも確認できるし、機種変更しても安心でした。
でも、それは「資産への入口を、誰でも見られる場所に貼り出している」のと同じことだったのです。
ハッキングにあって、資産を抜き取られた日に気づかされました。
- 「クラウドやスマホへの保管」がなぜ危ないのかがわかる
- 実体験をもとにした、「安全な保管の考え方」が身につく
- 今日から実践できる「3つの具体的な対策」がわかる
安全な保管方法は、たった3つです。
「紙に印刷する」「インターネットから切り離して保管する」「2か所に分けて置く」。
むずかしい機械も、費用もいりません。
では、なぜそこまでする必要があるのか?
わたしの失敗談から話します。
パスフレーズとは何か、なぜ大切なのか

ロブスターウォレットを作ると、12個か24個の英単語が画面に表示されます。
この単語の組み合わせが、「パスフレーズ」です。
ロブスターウォレットの画面には「リカバリーフレーズ(recovery phrase)」と表示されます。呼び方が違うだけで、同じものを指します。
スマホを変えても、たとえアプリを削除してしまっても、パスフレーズを持っていれば資産を取り戻せます。
つまり、パスフレーズ=ウォレットです。
英単語の組み合わせが「あなたの資産の鍵」になる

暗号資産のウォレットは、銀行口座とは仕組みが違います。
銀行の場合は、パスワードを忘れても本人確認で復旧できます。
しかし暗号資産ウォレットには、「運営会社」がありません。
「パスフレーズを持っている人が、ウォレットの持ち主」です。
言い換えると、パスフレーズを持っている人なら誰でもウォレットにアクセスできてしまいます。
ここが、パスフレーズ管理の最も重要なポイントです。
パスフレーズを失うと、資産は永久に戻らない

ウォレットのパスフレーズを紛失した場合、ウォレット内の資産は永久に取り出せなくなります。
「忘れた」と言っても、誰も助けてくれません。
また逆に、パスフレーズを盗まれた場合は、第三者があなたのウォレットにアクセスして資産を抜き取ることができます。
「持っている人が所有者」というルールは、正しく使えば強力な資産防衛になります。
しかし保管を誤れば、強力さがまるごと脅威に変わります。
やってはいけない保管方法

保管方法を間違えると、どれだけ慎重にウォレットを使っていても資産が消えます。
特に初心者がやりがちな方法を整理します。
スクリーンショットしてクラウドに保存する

最もやってしまいがちで、最も危険な方法です。
まさに、わたしが過去にやっていた方法です。
DropboxやGoogleドライブ、iCloudなどの「クラウドサービス」は、インターネット経由でファイルを保管します。
アカウントへの不正アクセスや、サービス側のセキュリティ事故があると、パスフレーズが第三者に渡ります。
「クラウドのアカウントに強いパスワードをかけているから、中のファイルも守られる」と考えがちです。
しかし、それだけでは防ぎきれません。
ログイン用のパスワードは、フィッシング詐欺で盗まれることがあります。
さらに、クラウドサービス側が攻撃を受ければ、パスワードの強さに関係なく中身が流出します。
スクリーンショットは、暗号化されていない「読めるままの文字」です。
アカウントに一度入られたら、開くだけで中身が読み取られてしまいます。
どれだけ自分で防御を固めても、パスフレーズをクラウドに置いている限り危険は消えません。
クラウドは「便利だが危険」なものと割り切ることが必要です。
スマホのメモ帳・写真アルバムに保存する

スクリーンショットをカメラロールに残したり、メモアプリに貼り付けて保管する方法も、同様のリスクがあります。
スマホは常時インターネットに接続されており、アプリへの不正アクセスやフィッシング被害にあえば内容が漏洩します。
スマホの紛失・盗難も、想定しなければならないリスクです。
わたしもやっていた「一覧表スクショ」の話

「一覧表スクショ」とは、当時やっていた保管方法に、わたしが付けた呼び名です。
複数のウォレットを使っていたため、それぞれのパスフレーズをまとめてスクリーンショットし、Dropboxのフォルダに整理して保管していました。
「どこに何があるか一目でわかる」という発想から生まれた管理方法でした。
しかし「一覧表スクショ」は、複数のウォレット全部への入口をひとつの場所にまとめて置いた、最悪のパターンでした。
Dropboxアカウントにアクセスされさえすれば、すべてのウォレットが一瞬で危険にさらされる状態だったのです。
ハッキングで気づかされたこと(実体験)

暗号資産ウォレットのセキュリティを真剣に考えるようになったのは、実際に資産を抜き取られた経験からでした。
きっかけは、ある日突然起きたウォレットからのBNBの消失でした。
歩いて貯めていたBNBが消えた日

当時、ステップウォークという海外のアプリで「BNB(バイナンスコイン)」を貯めていました。
歩いた歩数に応じてBNBが配布される仕組みです。
毎日欠かさず歩いて、少しずつ積み上げてきた資産でした。
ところがある日、ウォレットを開くと残高がゼロになっていました。
「画面の表示が間違っているのでは」と思いました。
何度確認しても、資産は消えていました。
ネットワークの履歴から消えたBNBを追跡すると、何個かのウォレットを経由して、最終的にDeFiに入金されていました。
こうなっては、わたしにはどうしようもありません。
さらにBNBの価格はハッキング直後から急上昇をはじめました。
歩いてコツコツ貯めた分だっただけに、悔しくてたまりませんでした。
ハッキング被害の後で考えたこと

被害のあと、原因を考え続けました。
はっきりした答えはわかりませんでした。
ただ、確実に言えることがあります。当時のわたしは、複数のウォレットのパスフレーズをDropboxにまとめて保管していた、ということです。
もし、Dropboxのアカウントが何らかの方法でアクセスされていたとしたら、すべてのウォレットが危険にさらされていたことになります。
「問題ないと思っていた」では済まないのが、暗号資産の世界です。
管理は自己責任であり、一度失った資産は戻ってきません。
わたしがたどり着いた3つの保管方法

ハッキングを経験してから、パスフレーズの保管方法を根本から見直しました。
ポイントは「インターネットから切り離す」ことです。
紙にプリントアウトして手元に置く

最もシンプルで、実は最も堅い方法です。
紙はインターネットにつながっていません。
リモートからのハッキングは、物理的な紙には届きません。
パスフレーズを紙にプリントアウトし、自宅の引き出しや金庫に保管するのが基本です。
インターネットから切り離したHDDに保管する

紙の次に堅い方法として、オフラインのストレージへの保管があります。
重要なのは「接続するときにインターネットを完全に切断する」ことです。
「WiFiをオフにし、インターネットから切り離した状態でのみHDDをパソコンに接続する」のが鉄則です。
接続中にインターネットにつながっていると、外部からデータにアクセスされる経路が生まれてしまいます。
わたしは、電源が別途必要な古いタイプの外付けHDDを使っています。
普段はパソコンから外して保管し、確認が必要なときだけオフラインで接続する、という運用です。
骨とう品のようなHDDですが、「普段は切り離している」という点では理にかなった選択です。
古い機種だけに、どこかアナログな安心感があります。
本体が壊れない限りは平気だろう、と勝手に思い込んでいます。
紙は2か所に分けて置く

紙の最大の弱点は、火事や自然災害です。
1枚の紙が1か所にしかなければ、保管している場所が被災した瞬間に失われます。
対策はシンプルです。紙をもう1部作り、別の場所に保管することです。
自宅と職場のロッカー、自宅の1階と2階など、場所を分散させておけば、一方が失われてももう一方が残ります。
「紙1枚・1か所」を「紙2枚・別々の場所」に変えるだけで、物理的なリスクは大きく下がります。
ロブスターウォレットのパスフレーズ保管方法のまとめ

この記事では、パスフレーズの保管方法について、わたしの実体験をもとに紹介しました。
わたしが考える、今日から実践できる3つの対策です。
- クラウドやスマホのメモへの保管をやめる。スクリーンショットをDropboxやGoogleドライブに保存している場合は、すぐに削除してください。「インターネットにつながっている場所」には、パスフレーズを置かないことが基本です。
- 紙にプリントアウトして、2か所に保管する。面倒に感じるかもしれませんが、紙への印刷が最もシンプルで確実な方法です。1枚は手元に、もう1枚は別の場所に置いておきましょう。
- ロブスターウォレットをまだ持っていない方は、今日から始める。「ロブスターウォレット」はステラネットワーク上で動くウォレットです。まずは「ステラルーメン(XLM)」をGMOコインで購入し、ロブスターウォレットに送ることが第一歩になります。
個人ウォレットと取引所のリスクの違いについては、「個人ウォレットはなぜ危険と言われるのか|取引所のリスクと比べて考える」もあわせてご一読ください。
ごきげんよう。


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